【島キュイジーヌとは…その3】
【島キュイジーヌとは…その3】
島野菜 ― ミネラルの味
沖縄の野菜には、
どこか“力”があります。
甘さだけではない。
香りだけでもない。
口にしたとき、
ゆっくりと広がる
ミネラルの奥行き。
潮風を受ける畑。
石灰質の土壌。
強い太陽と雨。
島の自然の中で育つ野菜は、
大地と海の記憶をまとっています。
ハーブや野草の香り。
青いままの苦味を残した葉野菜。
噛むほどに甘みが出てくる根菜。
その味は、
どれも少し野性的で、
どこか懐かしい。
けれど、その味は
自然だけで生まれるものではありません。
毎日、畑に立ち、
風と土を見て、
野菜と向き合う人がいる。
沖縄の生産者の方々は、
派手に語ることは少ないけれど
黙々と土を耕し続けています。
料理人は、
その畑を直接耕すことはできません。
けれど、
その野菜を学び、考えていく事はできる。
強く火を入れるべきか。
生で食べるべきか。
塩だけで十分なのか。
素材を使ってみて探っていく
“いちばん美味しい場所”
そこを見つけること。
それが、
島キュイジーヌの料理です。
味を足すのではなく
味を引き出す。
野菜が本来持っている
ミネラルの輪郭を
そっと浮かび上がらせる。
沖縄の野菜は、
まだ語り尽くされていない。
その奥深さを
一皿の中で伝えていくこと。
それもまた
島キュイジーヌの大切な役割だと
思っています。